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さて、第7回目は『2.5.10 輸送、保管及び倉庫保管』について解説します☆
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【規格要求事項の翻訳】
2.5.10 輸送、保管及び倉庫保管(全てのフードチェーンカテゴリ)
- 組織は、FIFO(先入れ先出し)要求事項と共にFEFO(使用期限順先出し)原則を組み込んだ手順及び特定の在庫ローテーションシステムを確立し、実施し、維持しなければならない。
- フードチェーンカテゴリC0については、ISO/TS 22002-1:2009の16.2項に加え、組織は、製品の冷蔵又は冷凍との関連で、屠畜後の時間及び温度を示す、特定の要求事項を設定していなければならない。
- フードチェーンカテゴリFIについては、BSI/PAS 221:2013の9.3項に加え、組織は、汚染の可能性を最小限に抑える条件下において、製品が輸送及び配送されることを確実にしなければならない。
- 輸送タンカーが使用される場合、ISO 22000:2018の8.2.4項に加え、次に示す事項を適用しなければならない。
- 自社の最終製品の輸送にタンカーを使用する組織は、輸送用タンクの清掃・洗浄に取り組むための、文書化した、リスクに基づく計画を策定しなければならない。これは、潜在的な交差汚染源、並びに、清掃・洗浄の妥当性確認を含む、適切な管理手段を考慮したものでなければならない。積み荷前、空のタンカーの受け入れ時におけるタンカーの清浄度評価の基準が設定されていなければならない。
- タンカーによる原料を受け入れる組織は、製品の安全性を確実にし、かつ、交差汚染を防ぐため、供給者との合意文書に最低でもタンカーの清掃・洗浄の妥当性確認、先使用に関係する制限、並びに、輸送される製品[原料]※に関する適用される管理手段を含めなければならない。
【変更点の解説】
2.5.10 a)~b)
特に大きな変更なし。
2.5.10 c)
カテゴリF1(小売り、卸売り、e-コマース)に対する要求事項ですが、Ver.5.1では2.5.9で要求されていた事項で、内容としては変更ありません。
BSI/PAS 221:2013 の9.3 項(輸送車両の配達中の施錠や温度管理)について要求されています。これに加えて、汚染の可能性を最小限に抑えるよう管理し、製品が輸送及び配送されることを確実にしなければならないという要求事項が追加されています。
2.5.10 d)
最終製品を輸送タンカーで輸送する若しくは、輸送タンカーで原材料の受け入れを行う組織が対象です。ISO 22000:2018の8.2.4の要求事項に加え、次のⅰ、ⅱに対応する必要がある。
- 自社の最終製品の輸送にタンカーを使用する組織は、輸送用タンクの清掃・洗浄に取り組むための、文書化したリスクに基づく計画を策定(どのような場合に、どのような内容の清掃活動を行うのか? 実際の必要性に応じてリスクベースの清掃・洗浄手順を持つこと)しなければならない。これは、潜在的な交差汚染源、並びに、清掃・洗浄の妥当性確認を含む、適切な管理手段を考慮したもの(有効性が確認された清掃・洗浄手順でること)でなければならない。積み荷前、空のタンカーの受け入れ時におけるタンカーの清浄度評価の基準が設定(清浄度が適切であることを確認する手順を構築し、実施を実証できる文書化した情報が必要)されていなければならない。
- タンカーによる原料を受け入れる組織は、製品の安全性を確実にし、かつ、交差汚染を防ぐため、供給者との合意文書(契約書等)に最低でもタンカーの清掃・洗浄の妥当性確認、先使用に関係する制限、並びに、輸送される製品[原料]※に関する適用される管理手段を含めなければならない。
FSSC 22000 scheme documents のリンク
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