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【コラム】FSSC22000_Ver.6 は何が変わったの?第6回『2.5.9 品質管理』の解説

Date:2023.09.27

みなさんこんにちは!山田です。FSSC22000ver6の変更内容についての解説シリーズ、第6回目は『2.5.9 品質管理』について解説します☆
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【規格要求事項の翻訳】
 
2.5.9 品質管理(全てのフードチェーンカテゴリ)
 
  1. 組織は、次の事項を行わなければならない。
  1. ISO 22000:2018の5.2項及び6.2項に整合し、それに加えて、品質方針及び品質目標を確立し、実施し、維持する。
  2. 認証範囲内の全ての製品及び/又は製品群に対し、品質管理及び試験に対応する製品リリースを含め、最終製品仕様書に沿った品質パラメータを確立し、適用し、維持する。
  3. ISO 22000:2018の9.1項及び9.3項に整合し、それに加えて、上記2.5.9 a)IIに定める品質管理パラメータの結果を分析及び評価し、マネジメントレビューのインプットに含める。
  4. ISO 22000:2018の9.2項に整合し、それに加えて、内部監査範囲内に、この項番に定められる品質要素を含める。
 
  1. 製品が、適用される顧客及び法的要求事項を満たすことを確実にするために、個数、重量及び体積を含む、数量管理手順を確立し、実施しなければならない。これには、品質及び数量管理に使用する装置の校正及び検証プログラムが含まれなければならない。
 
  1. 製品が、包装及び表示を含め、適用される顧客及び法的要求事項を満たすことを確実にするため、ラインの立ち上げ及び切り替え手順を確立し、実施しなければならない。これには、以前の製造に使用された表示及び包装がラインから除去されていることを確実にするための管理が含まれなければならない。
 
 
【変更点の解説】
 
2.5.9は、すべての組織(フードチェーンカテゴリ)に対する新規の要求事項となります。

 
  • a)
  1. 品質方針と品質目標を設定し、PDCA管理を実施する。
  2. 認証範囲内の全ての製品(製品群)に対し、品質面で製品が仕様に適合するよう管理することが求められています。これには出荷前に確認すべき品質管理パラメータ(例: 工程管理上の管理指標、最終製品の検査、手順の実施確認など)を確立すること、そして、それらが適合していることを実証できるように文書化した情報などを維持することが求められます。
  3. 上記2.5.9 a)IIに定める品質管理パラメータの結果を分析及び評価し、マネジメントレビューにインプットします。
  •  b)製品が、適用される顧客及び法的要求事項を満たすことを確実にするために、品質的側面である、数、重量、容量なども手順を整備し、実行することが求められています。これには、機器の校正や正確性を保証するための専門業者による保守点検などを含む検証活動が求められます。
  • c)製品の誤包装(包装及び表示に関するもの)を防止する活動の要求となります。これには、新製品や改良品などを包装資材に変更があった際の確認を確実に行う手順、および、日常の生産活動におけるラインの立ち上げ、製品の切り替え時に誤包装がないように手順を構築し、実行することが必要になります。その際には、切り替えの前に製造している製品に貼り付ける表示ラベルや、包装資材を包装ラインの近傍から撤去することを確実にすることが求められます。
     

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