Date:2025.07.24

しかし、私たちが現場支援に入る中で気づくのは、「練り製品ならではの課題」がHACCPに落とし込まれていない工場が意外と多いということです。
今回は、かまぼこ工場特有のポイントに絞って、HACCPで見落とされがちな点、現場の“あるある”、そして改善のヒントを整理してお届けします。
HACCPの基本は「特有の危害要因を特定し、管理手段を明確にすること」です。
しかし、かまぼこのような「加熱と冷却の両方にリスクがある製品」では、つい一般論で組んでしまい、肝心のリスクが管理されないケースが見られます。
こうしたプロセスを「なんとなくの勘と経験」だけで処理している工場も、実はまだまだ多いのが現実です。
多くのHACCPプランで、唯一のCCP(重要管理点)が「加熱温度・時間」になっています。
もちろん、殺菌が目的である以上、加熱条件の設定と記録は極めて重要です。
加熱が適切でも、前後の管理が甘ければ意味がありません。
かまぼこ製品は「冷蔵保存が前提」でも、「要加熱食品」ではありません。
黄色ブドウ球菌やリステリア属菌などの微生物的ハザードに対し、一貫した管理が求められます。
意外と見落とされがちなのが「加熱後の工程」。
「もう火が入ってるから安全でしょ」という思い込みがリスクを招きます。
加熱後はむしろ「汚染・増殖リスクとの勝負どころ」。
気の緩みが、食中毒事故の引き金になります。
微生物が増えやすい20~40℃の温度帯を、いかに短く通過させるか。
これが、かまぼこHACCPの核心です。
記録がある=安心ではありません。
HACCPの真価は「現場と一致」し、「改善が継続」していることです。
中小のかまぼこ工場では、
「認証までは予算的に難しい」という声も少なくありません。
でもそれでも大丈夫。FSSC 22000やISO 22000は参考書・教科書として活用できます。
認証を取らずとも、正しく構築・運用されていれば、十分信頼されるHACCPになります。
近年は、大手流通による監査の場面も増えています。
「HACCPはあるけど、記録だけ。現場の人が内容を理解していない」
形式的なHACCPは、いずれ見抜かれます。
特に手作業や勘に頼る製品では、「紙だけHACCP」になりがちです。
でも逆に、現場が理解し、筋の通った仕組みがあるHACCPなら、認証がなくても信頼されます。
かまぼこのHACCPで本当に大事なのは、「人の動き」と「工程のスピード」です。
美しい蒲鉾ができていても、プロセスにリスクがあれば食品安全は成立しません。
HACCPを「義務だから」から、「自信を持って出せる仕組み」に。
予算の都合で認証が難しくても、内容を真似するだけでも十分効果があります。
大事なのは、正しく構築し、正しく運用する姿勢です。
株式会社Y&Kコンサルティングでは、「認証は取らないけど、仕組みを良くしたい」という現場支援を得意としています。
形式ではなく本質を変えたいという方、ぜひご相談ください。
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