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【コラム】ISOやFSSCに活用できる フレームワーク #5『KPIツリー』

Date:2024.11.19



みなさん、こんにちは。今回のコラムのテーマは「KPIツリー」です。  
KPIについては既にご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、まだご存じない方のために、まず『KPI』とは何か?についてから解説しますね。


KPIとは

KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、目標を達成するための進捗や成果を測るために設定する具体的な指標のことです。  

簡単に言うと、「目標に向かってちゃんと進んでいるかを確認するための数字やデータ」です。  


例で説明すると

目標(KGI):売上を年間1,000万円にする  
 ↑この目標に対してKPIを設定すると・・・

例えば・・・

KPI1 月間売上:100万円  
  → 毎月100万円を達成しているかで、年間目標に近づいているか確認できます。
  
KPI2 新規顧客数:20人/月  
  → 新規顧客を増やせば売上が増えるので、この数字も重要な指標になります。


ポイント

  • KPIは目標達成の「途中経過」を測るもの!
  • 分かりやすく、測定可能であることが大事!


KPIがあると、どのくらい目標に近づいているかを数字で確認できるので、効率よく進捗管理ができます!




KPIツリーとは

KPIについてご理解いただいたところで、次に「KPIツリー」とは何かについてご説明します。
KPIツリーとは、ざっくり言うと『目標達成への道筋を明確にするツール』です。
具体的には、KPIツリーはKPIをツリーのように図化し分かりやすくする手法です。
複雑な目標を分解し、各レベルで何を達成すべきかを整理することで、全体の進捗や課題を明確化しやすくなります。
KPIツリーは特に業績管理やプロジェクト推進、品質向上において非常に有効なツールですね。



KPIツリーの基本構造


KPIツリーは以下のように構成されます 。


①トップゴール:組織全体やプロジェクトの最終的な目標(例:売上目標、認証取得など)。

②サブゴール:トップゴールを達成するための中間目標(例:市場シェア拡大、新製品の成功)。

③具体的なKPI:サブゴールを実現するために測定可能な指標(例:新規顧客獲得数、製品の不良率削減)。

これらがツリー状に展開され、全体像がひと目で把握できるようになります。


 

KPIツリーのメリット


1.    目標と活動の紐付け

 各レベルの目標が具体的なKPIと連動しているため、組織全体が同じ方向を向いて行動することが可能になります。

2.    問題点の特定が容易

 進捗が遅れているKPIを特定することで、どこに問題があるかを迅速に把握できます。


3.    透明性の向上

 チームや関係者全員が目標や課題を共有できるため、コミュニケーションや協力体制が強化されます。

 

 

ISOやFSSCへの応用

 

KPIツリーは、ISOやFSSCといった国際規格の導入や運用にも応用できます。

1.    ISOやFSSCのマネジメントシステムでの活用

 例えば、ISO 9001の品質目標に対して、KPIツリーを用いることで「顧客満足度の向上」を具体的な指標(例:顧客アンケート満足度80%以上、不良品率1%未満など)に分解できます。このように目標達成のためのロードマップを明確化できます。


2.    HACCPの手法原則への適用

 食品安全管理では「リスク低減」や「安全性の確保」が最終ゴールです。これをKPIツリーに展開し、CCP(重要管理点)のモニタリング指標や検証頻度などをKPIとして設定すれば、HACCPプランの実行状況を数値で追跡できます。


 

KPIツリーの有効性

 

KPIツリーはシンプルな構造でありながら、業務の効率化と目標達成に強力な効果を発揮します。


以下のような場面で特に有効です:

    •    新規プロジェクトの進行管理

    •    部門横断型の目標設定

    •    品質や業務改善プロセスの管理

    •    チームのパフォーマンス向上

 

また、ISOやFSSCに限らず、あらゆる業界で活用できる柔軟性も大きな魅力です。

 


まとめ

 

KPIツリーは、目標を体系的に分解して整理することで、全体像と具体的な行動をリンクさせるツールです。ISOやFSSCのような規格との相性も良く、組織の方向性を明確にし、課題解決への道筋を描くことができます。
ぜひKPIツリーを業務に取り入れ、効果的な目標管理を実現してください。
 

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