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【コラム】ISOやFSSCに活用できる フレームワーク #1『smartの法則』

Date:2024.10.18



みなさんこんにちは。
さて、今回からISOやFSSC、HACCPに活用できるフレームワークを紹介していきます。ぜひご活用ください!
第1回目は、「SMARTの法則」です。
SMARTの法則とは、簡単に言うと「目標設定を成功させるためのシンプルなツール」のことです。
ビジネスの現場では、何をどのように進めるかを決定する「目標設定」が非常に重要です。これはISOやFSSCでも同様で、目標設定が成功のカギと言われています。しかし、多くの人は大まかすぎる目標を立てたり、達成可能かどうか曖昧なゴールを追いかけたりして、結果としてその目標を達成できずに終わってしまうことがあります。そこで有効なのが「SMARTの法則」です。

 

SMARTの法則とは、具体的で、測定可能で、達成可能で、関連性があり、期限がある(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)目標を設定するためのフレームワークです。この法則を活用することで、どんなビジネスシーンでも、より実現可能で明確な目標を作り、成果を上げることができます。

 

SMARTの法則の概要

S(Specific: 具体的)

目標は具体的であるほど実現可能性が高まります。曖昧な「売上を伸ばしたい」という目標ではなく、「今期の売上を前年比10%増やす」といった、明確で具体的な表現が求められます。

M(Measurable: 測定可能)

目標達成の進捗を確認するためには、結果が数字などで測定できる状態である必要があります。たとえば、「新規顧客を獲得する」という目標を、「3か月以内に新規顧客を20名獲得する」といった形で、測定できるように設定します

A(Achievable: 達成可能)

目標は意欲的でありながら、現実的である必要があります。高すぎる目標はモチベーションを下げ、逆に低すぎる目標は挑戦心を失わせます。現状のリソースや能力を考慮し、達成可能な範囲の目標設定が大切です。

R(Relevant: 関連性がある)

目標がビジネスやプロジェクトにおいて重要であるかを確認しましょう。目標が業務の目的や長期的なビジョンに適しているかどうかが重要です。無意味な目標設定は、時間やリソースの無駄になります。

T(Time-bound: 期限がある)

目標には達成までの具体的な期限を設定することが不可欠です。「できるだけ早く」といった曖昧な表現ではなく、「3か月以内」といった明確な締め切りを設けることで、行動を起こしやすくなります。


 

ISOやFSSCにSMARTの法則を活用しよう!


SMARTの法則は、特にプロジェクト管理や業務改善において大きな効果を発揮します。たとえば、製造業や食品業界での品質管理や安全管理においては、ISOやFSSCの基準を満たすための具体的な目標を設定する際にも活用できます。

HACCP系食品安全規格の導入において「異物混入ゼロを目指す」という大まかな目標ではなく、「次の半年で異物混入のリスクを20%削減する」といったSMARTの要素を取り入れた目標にすることで、進捗状況を管理しやすくなります。また、ISO 9001などの品質マネジメントシステムでは、改善のための目標設定が求められるため、SMARTの法則に基づいた明確で測定可能な目標を掲げることが効果的です。

以下にSMARTフレームワークを活用した、FSMSの目標設定方法を紹介します。


S(Specific: 具体的)

目標は具体的で、誰が何を行うべきかが明確でなければなりません。たとえば、「製造工程での異物混入リスクを低減する」といった、具体的な食品安全リスクを特定した目標を設定します。

 
M(Measurable: 測定可能)

目標が測定可能であることで、進捗や達成度を評価できます。たとえば、「異物混入の発生件数を月ごとに記録し、前年同月比で10%削減する」といった、定量的な指標を設定することが求められます。

 
A(Achievable: 達成可能)

目標は現実的で達成可能なものであることが重要です。例えば、既存のリソースや能力を考慮し、無理のない範囲での削減率や改善策を設定します。


R(Relevant: 関連性がある)

目標は食品安全と直接関連し、組織の方針や法律、規制に沿ったものである必要があります。たとえば、「HACCPプランに沿った管理手法を導入し、全従業員が食品安全に関わる教育を受ける」といったように、組織の食品安全方針に関連性のある内容にします。


T(Time-bound: 期限がある)

目標には達成する期限が設けられていることが重要です。例えば、「次の年次監査までに異物混入リスク削減の目標を達成する」といったように、明確なタイムラインを設定します。

 

このようにSMARTの法則に基づいた目標設定により、ISO 22000の食品安全管理システムが具体的なアクションを伴って効果的に機能しやすくなり、全体の食品安全レベルが向上します。



実は難しくない!誰でも使えるSMARTの法則


SMARTの法則は、複雑に聞こえるかもしれませんが、実際は非常にシンプルなフレームワークです。業界や業務に関わらず、日常の業務目標やチームでのプロジェクトにおいても簡単に取り入れることができます。たとえば、日々のタスク管理や個人のキャリア目標にも応用できます。

 

重要なのは、目標をしっかりと具体化し、測定可能で現実的なものにすることです。そうすることで、ビジネスの現場での成功を確実に引き寄せることができます。


 

まとめ


SMARTの法則を活用することで、目標達成のプロセスが明確になり、成果を上げやすくなります。ISOやFSSC等のHACCP系規格のような厳しい基準が求められる分野でも応用可能で、実際にどんなビジネスの場面でもすぐに役立つ、シンプルで効果的なツールです。ぜひ、日常業務に取り入れてみてください。


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