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【コラム 】ISO認証は意味がない?そう言われる理由と意味あるISOにするための秘策は?(ISO)

Date:2024.07.26

今回のテーマは、これからISOの認証取得を考えている企業さんにとっては、「えっ!?ほんとに?」と思ってしまうタイトルですが、ご安心下さい。そもそもISOマネジメントシステムは企業の信頼性や競争力を高め、持続可能な成長を支援するシステムです。実際に当社のお客様もISOの導入によって、多くの効果が得られています。しかし、残念ながら「認証をとっても意味がない」と言う人がいるのも事実です。なぜそのように言われてしまうのでしょうか?

今回のコラムでは、そう言われる理由とそれに対する改善策をご紹介します。

 

1. 書類作成の形式主義(形骸化)

ISO認証の取得には膨大な書類作成が必要であり、その作業が形式的になりがちです。このため、実質的な業務改善や品質向上等よりも、単に審査を通過するための作業になってしまうことがあります。

改善策
書類作成を単なる形式作業に終わらせず、実際の業務改善に繋げるためには以下の取り組みが重要です。

①実務担当者の関与
書類作成に現場の実務担当者を積極的に参加させることで、現実に即した改善点を反映させるようにします。

②文書のスリム化
ISOの文書は作成や管理に多大な労力がかかり、時に生産性や効率を低下させる原因となります。対策としては、文書を簡素化し必要最低限にすることで、業務負担を軽減できます。また、極力文字を減らして画像や図表を多く使うと、直感的に理解しやすく現場で使いやすい文書になります。

③定期的な見直し
書類やプロセスを定期的に見直し、形骸化しないようにします。特に、現場視点でのフィードバックを元に更新を行うことが大切です。


2. 認証取得後のフォローアップ不足

ISO認証を取得すること自体が目的化し、その後のフォローアップや持続的な改善が行われないことがあります。これにより、認証取得が実際の業務改善に繋がらないと感じられることがあります。

改善策
認証取得後のフォローアップと持続的な改善を行うためには、以下の点に注意する必要があります。

①改善提案の奨励
社員からの改善提案を奨励し、具体的なフィードバックや実行計画を立てます。これにより、持続的な改善が促進されます。

②監査方法の工夫
内部監査は内容や方法が形骸化し有効性が低下することがあります。内部監査では、組織の抱える課題や顧客要求事項への対応状況など、組織にとって課題となっている項目を積極的に監査し改善点を見出すことで監査の有効性を上げることができます。


3. 実務と認証基準の乖離

ISO認証の基準が実務と乖離していると感じられる場合があります。特に、特定の業種や企業文化に適応しない基準が適用されると、現場での混乱や反発を招き、認証取得が逆効果となることがあります。

改善策
実務と認証基準の乖離を減らすためには、以下のアプローチが有効です。

①自社に合わせたカスタマイズ
ISOの規格要求を尊重しつつ、各企業の実情に応じたカスタマイズをすることが大事です。現場の実務に即した形でシステムを構築して認証を取得しましょう。

②教育とトレーニング
社員への教育やトレーニングを通じて、認証基準の重要性や具体的な適用方法を理解させます。これにより、現場での混乱を防ぎ、認証基準が実際の業務に活かされるようになります。

まとめ
ISO認証が「意味がない」と言われる理由として、形式主義、フォローアップ不足、実務との乖離が挙げられます。しかし、適切な改善策を講じることで、ISO認証は企業の品質向上や業務改善に大いに役立つものとなり、信頼性や競争力を高める手段となります。企業がISO認証を効果的に活用し、持続的な成長と発展を実現するためには、上記のような取り組みが必要となります。
 

株式会社Y&Kコンサルティングでは、形式主義、フォローアップ不足、実務との乖離という課題を解決することに特化したISO認証取得支援を提供しています。ISOは認証の取得が目標ではなく、取得後の持続的な成長と発展こそが最大の魅力です。その実現に向けて、弊社は全力でサポートいたします。

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